原風景は生まれ育った北海道の豊かな自然。野に咲く花や枝葉には生命が宿り、そのままで既に美しい。
一方で、人の手が加わり造形美へと昇華された花を初めて見たときの衝撃もまた忘れがたい。
これまでいったい何億本の花に手を加えてデザインしてきたのだろう。それはすなわち「私が手を加える必要が、本当にあるのだろうか?」という、自問自答の軌跡である。
私が考える花の美しさは、咲き誇るその瞬間だけではない。人に魅力的な皺が刻まれていくように、花にも衰えていく美がある。
蕾から枯れるまでのすべてに、その花だけの、生命の物語がある。だからこそ花は、人の心の深いところと響き合うのだ。
1973年北海道札幌市生まれ。建築家の父と洋裁が得意な母のもと、野山を駆けシロツメクサの蜜を吸う少年時代を過ごす。(有)花粧に入社し橋本高基氏に師事。起業後もスクールへ通うなどして技術を磨く。代表を務める(株)さくら生花では精鋭のフローリストたちと共に年間約5,000件の祭壇生花装飾などを手掛けるほか、各種空間装飾、撮影スタイリング、インスタレーション、パフォーマンス、ワークショップなども多数実施。近年は香りを用いた新たな表現を探究中。
花にまつわる様々な活動を行っています。
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